定義と類型

第1 定義

「パワハラ」、すなわちパワーハラスメントについては、働いていれば一度は耳にされているかと思われます。職場におけるいじめ、いやがらせの類といったイメージを持っている方も多いでしょう。
パワハラが職場で行われた場合には行為者のみならず使用者も不法行為責任や雇用契約上の責任を負わされる場合があり、労務管理上重要な関心事項となっています。

 

しかし、パワハラについては、法律上明確に定義がなされているわけではありません。したがって、パワハラに関する裁判利を通して、問題となる使用者、従業員の行為を把握しておく必要があります。

 

第2 類型

 労働問題の裁判例は、その当事者や生じた問題も事例ごとに様々ですが、どういった点が問題となったかで一定の分類をすることができます。例えば、1.使用者の指導・命令の限界が問題となった事例、2.使用者の退職強要等が問題となった事例、3.パワハラによる心身への影響から使用者の安全配慮義務が問題となった事例 、4.労災認定との関係で問題となった事例という分類が可能です。